(2022年8月発行)

ビジネス

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介護・シニア事業

SOMPOのパーパス実現に向けた介護・シニア事業の価値創造

急速に進展する高齢化に伴い、介護を必要とする高齢者は増加し、今後も国内の介護市場は拡大することが見込まれています。その一方で、介護現場を支える介護職員の不足は解消されていません。SOMPOケアは「介護の未来を変えていく」をスローガンとして掲げ、この社会課題や外部環境変化に対し、「既存ビジネス領域の拡大」「新たな価値の創造」「MYパーパスに基づくイノベーション力の向上」の3つの方向で取組みを進めることで、持続可能な社会保障制度の構築に貢献するとともに、SOMPOのパーパスである「“安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会の実現」に貢献していきます。

中期経営計画において目指す姿

中期経営計画では、SOMPOケア発足後初となる新棟の建設やM&Aの実施、介護RDPをはじめとする新たな価値創造へのチャレンジ、それらを支える介護職員の処遇改善などパーパス実現に向けた第一歩を踏み出しました。2023年度までにさらに取組みを加速させ、SOMPOのノウハウ・サービスを磨き上げるとともに、それらを業界に届ける仕組みの構築にチャレンジしています。

図:MYパーパス(I&D、イノベーション力向上、エンゲージメント向上)SOMPOのパーパス(未来社会を変えるソリューションの提供、社会インパクト拡大、品質/お客さま評価の向上)

共創志向にもとづく既存ビジネス領域における戦略

価値創造サイクル

「Future Care Lab in Japan」で実証された安全で品質の高いテクノロジーの活用やリアルデータを活用した科学的介護の推進により未来の介護モデルを構築し、処遇改善を通じた質の高い人材確保により介護サービスの供給力を高めていきます。高い供給力を基礎として、自社開発と戦略的なM&Aを効果的に組み合わせて、在宅介護から施設介護までのフルラインナップサービスを拡充するなど、自社の成長を通じて拡大する介護需要を支えていきます。21年度には未来の介護モデルをSOMPOケアの25施設に展開、22年4月には新棟の開設、ネクサスケアのM&Aを実施するなど着実に取組みを進めています。

図:供給力確保、需要の取込み→自社で多くの高齢者を支える

新たな価値創造に向けた戦略

価値創造サイクル

介護RDPとソリューション事業により、SOMPOのリアルデータとリアルサービスを介護事業者や近接業界に広げていくことでエコシステムを構築し、業界全体の持続可能性に貢献し、より多くの高齢者を支えていきます。

また、介護が必要な方だけでなく、介護が必要になる前の高齢者へのサービスとして、認知症サポートプログラムやスマートコミュニティ事業を展開することで自分らしく豊かに生きる社会の実現に貢献し、健康寿命の延伸、社会保障給付費の抑制にチャレンジしていきます。

21年度には、ソリューション事業は500以上の介護事業所への展開を実施、介護RDPはSOMPOケアの一部の施設やパートナー企業への提案を実施しています。また、認知症予防プログラムのトライアルや会津若松市をはじめとする自治体とスマートコミュニティ事業の協業にも取り組んでおり、新たな価値を社会に届けられるようチャレンジをしています。

図:エコシステム構築→介護産業の持続可能性向上に貢献し、多くの高齢者を支える。健康寿命の延伸→介護が必要になる前の高齢者を支える

カルチャー変革につながる基盤強化戦略

価値創造サイクル

介護は「ご利用者さまお一人おひとりに寄り添い、人生の終盤に彩りを添える仕事」であると同時に、さまざまな社会課題に直面することも多く、その課題解決に使命感を持つ職員も多く在籍しています。

ご利用者さまの生きがいと職員のMYパーパスを重ねながら、情熱や想い・誇りを持って仕事に取り組むことができれば、高い専門性と豊かな心の態度である『介護プライド』が醸成され、当社の社会価値創造に寄与すると考えています。

当社ではMYパーパスを探求・深化する1つの機会として、「パーパスマネジメント道場」を実施しています。今年度は部長層に、その後課長層にも拡大することで、各組織がパーパスドリブンな働き方となり、さまざまなイノベーションが生まれると考えています。

図:ご利用者さま、会社のパーパスとMYパーパスを重ねながら、情熱や想い・誇りを持って仕事に取り組む職員が介護・シニア事業の基盤(生きがい、自己実現、社会的責任)