(2022年8月発行)

ビジネス

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コングロマリット・プレミアム創出に向けたプロジェクト

SOMPOグループでは、国内損害保険、海外保険、国内生命保険、介護・シニア、デジタルという5つの柱を中心に、各事業がリーダーシップを持ち力強く価値を創出してきました。それらを支える仕組みが2016年に導入した事業オーナー制であり、事業オーナーに事業戦略立案・投資判断・人材配置などの実行に際しての大きな権限を付与することで遠心力を効かせ、スピード感を持った意思決定、業務遂行を可能としてきました。

そしてここからさらなる飛躍を遂げるためには、求心力を強め各事業単体ではなくSOMPOグループ一体だからこそ可能となる合理的なリスクテイクを実現し、コングロマリット・プレミアム(グループシナジー)を創出することが不可欠であると考えています。具体的には、「つなぐ・つながる・つなげる」をキーワードにグループとしてのリスクテイクの最適化を通じ財務メリットを享受することだけでなく、多様な事業を展開する中で得られたデータやノウハウをグループ間でつなぎ合わせ、新たなサービス・ソリューションを提供することを通じ、お客さまや社会に大きな価値を生み出すことを目指します。

SOMPOは、このようなコングロマリット・プレミアム創出に向けたプロジェクトを推進するため、グループにおける執行部門の最上位の会議体であるGlobal ExCoの傘下にステアリングコミッティを組成し、グループCOOを責任者とし各事業オーナー、グループCFO/CSO、グループCHROが参画する本組織で取組みを進めています。

組織図/体制図
図:Global ExCo、ステアリングコミッティ、ワーキンググループ

ワーキンググループでの具体的な取組み

コングロマリット・プレミアム創出を具体的に進めていくために、ステアリングコミッティの傘下にワーキンググループを設置し、グループベストを徹底的に追求しています。ワーキンググループは、まずは早期に効果を発揮しうる事業を対象として、「保有・再保険」、「資産運用」、および「マルチナショナルビジネス」の3つの分野でスタートしました。

「保有・再保険」においてはグループベースでのリスク保有最適化や再保険カバーの見直し、「資産運用」においてはスケールメリットを活かした追加でのリスクテイクやグループ余剰資本の活用、「マルチナショナルビジネス」においてはプラットフォームの構築、システム・デジタルの共同活用・クロスセルのさらなる深化といった検討を進めています。

図:グループCEO→グループCOO→事業オーナー・グループCxO→トランスフォーメーションの実現
写真:
Sompo International, Executive Vice President, Head of SI Tokyo Office兼 SOMPOホールディングス 執行役員常務 グローバル経営推進部長

ケネス・ライリー

SI Tokyo Officeは国内事業と海外事業の総合力を活用することが重要なミッションの1つであり、グローバルな取組みの推進およびマネジメントにおいて主導的な役割を担っています。

ワーキンググループでは、SOMPOホールディングスとグループ会社のメンバーが連携して知見や情報を共有し、オープンに意見交換を行っています。事業オーナーとCxOで構成されるステアリングコミッティでは、ワーキンググループからの提言をふまえて実質的な議論を行い、実施・執行に向けた最適な道筋を決定していきます。

常に変化するマーケットにおいては機動的であることが求められますが、同時に、リスクおよび機会を念頭に、お客さま、従業員、ビジネスパートナー、株主に対するコミットメントに重点的に取り組んでいきます。SI Tokyo Officeはグループのコアバリューを高める機会を追求するとともに、社内のコミュニケーションを強化し、組織の総合力を活かしていきます。