(2023年8月発行)

指名委員会について

多様性に富んだ当社グループ役員ポートフォリオを構築し、SOMPOのパーパスの実現、企業価値の向上に貢献していきます。
社外取締役 指名委員会委員長
スコット・トレバー・デイヴィス

指名委員会は、当社グループ各社の取締役、執行役および執行役員の選任または解任に係る審議に社外の目を導入することによって、グループのガバナンスの透明性および公正性を向上させることを目的としています。

SOMPOのパーパス、すなわち「安心・安全・健康のテーマパーク」の実現に向けて、現在当社グループはトランスフォーメーション(質的な変化)を推し進めています。

保険だけでなく、介護・シニア事業やデジタル事業など幅広い事業領域において、グローバルに事業展開する当社グループにとって、SOMPOのパーパスを実現するために重要なことは、当社グループ役員ポートフォリオの多様性を向上させることです。指名委員会においては、個別の役員選任やサクセッション・プラン策定などにおいて、多様性を向上させる取組みを継続的に行っています。

2022年度においては、取締役会構成の改編(総数2名、社内取締役1名減員)を前提とした取締役候補者の選任、 SOMPOインターナショナルTokyo Office長の選任などを実施しました。また、グループ全体の経営戦略をさらに効果的に実行することを目的として、主要グループ会社の役員選任において、指名委員会と各事業オーナーによる直接の意見交換の機会を設けています。

指名委員会における議論を通じて、多様性に富んだ当社グループ役員ポートフォリオを構築し、SOMPOのパーパスの実現、企業価値の向上に貢献していきます。

指名委員会の活動実績

2022年度は合計10回の指名委員会を開催しました。2022年度の指名委員会の主な審議事項は以下のとおりです。

項目 内容
サクセッション・プランの策定
  • 当社グループのさらなる変革と成長を実現するため、それをリードすべきキーとなるポストについて、多様な背景を持った質の高い人材が、安定的かつ効果的に輩出される体制の構築を目的として策定しました。
  • グループCEOをはじめとするグループキーポスト計86ポストが対象です。
  • 後継候補者選定にあたり、女性比率などの検討基準を設けることにより、多様な人材プールを形成しています。
取締役候補者の選任
  • 取締役選任基準、および取締役会全体のポートフォリオのバランスを考慮し、定時株主総会に提案をする取締役候補者選任議案を決議しました。
執行役、執行役員の選任
  • SOMPOホールディングスの執行役、執行役員選任に関する取締役付議議案を決議しました。
損害保険ジャパン、SOMPOひまわり生命の取締役の選任
  • 損害保険ジャパン、SOMPOひまわり生命の取締役会に勧告する、両社の取締役候補者選任議案を決議しました。

監査委員会について

当社グループの幅広い事業領域への適切な監査を通じて、企業価値の向上に貢献し、ステークホルダーの期待に応えていきます。
社外取締役 監査委員会委員長
柴田 美鈴

当社の監査委員会は、5名の監査委員のうち4名を社外監査委員で構成しています。社外監査委員を中心としたメンバーで構成された独立性・客観性の高い体制のもとで、監査委員間の情報共有・活発な意見交換、内部監査部との連携を通じ、ステークホルダーの利益を守ることを使命とした監査活動を行っています。

監査は、執行役等とのミーティングを中心に行っていますが、2022年度は複数のグループ会社を視察し、現場職員からも直接話を聞くことにより業務実態のより深い理解に努め、実効性の高い監査に取り組みました。

当社は、2021年度よりスタートした中期経営計画において「安心・安全・健康のテーマパーク」を具現化するために、リアルデータを活用したソリューションの提供をはじめとする新たな取組みを強力に推進しており、その監査の範囲は広範にわたります。今年度は中期経営計画の最終年度となりますが、SOMPOのパーパス実現に向けたその取組みの妥当性について、多様な経歴を持つ監査委員それぞれの知見や専門性を活用し、幅広い事業領域を監査の目的に照らし実効的にかつ高い次元で監査することで、企業価値の向上に貢献できると考えています。

今後も監査委員会では、適時正確な情報収集と委員間の活発な協議を基礎として、執行部門との適切なコミュニケーションの向上および監査手法の効率化などに取組み、最善の監査の実施により、ステークホルダーの期待に応え続ける監査委員会を目指していきます。

監査委員会の活動実績

2022年度は合計13回の監査委員会を開催しました。

監査委員会は、監査基本方針・監査計画を策定し、監査計画にのっとって通年で監査活動を実施し、年度末に監査報告を行うとともに、監査活動の総括を行っています。実施した監査活動は、都度監査委員会で報告を行い、定期的に監査計画の進捗状況を確認しています。通年の監査活動では、重要会議への出席、重要な決裁事項の確認などに加え、代表執行役とのミーティング、事業オーナー・グループCxOとのミーティング、部室長とのミーティング、グループ会社往査などを通じて情報収集を行い、経営に対して必要な意見・提言を行っています。

2022年度の通年の監査活動における取組み・対応は以下のとおりです。

項目 内容
監査委員の担当制
  • 前年度に引き続き、より掘り下げた監査を実施することを目的として、事業オーナー・グループCxOごとにメイン担当となる監査委員を定めています。メイン担当以外の監査委員も積極的に出席しており、監査後の委員会での意見交換も活発に行いました。
内部監査部との連携
  • 内部監査部との連携を強化すべく、監査委員による役職員とのミーティングや国内外グループ会社往査に内部監査部長が前年度に引き続き同席しています。上欄の監査後および内部監査結果をふまえたディスカッションなど、監査委員との間で充実した意見交換を展開しました。
会計監査人との連携
  • EY新日本有限責任監査法人と年間を通じたミーティング計画を策定し、コミュニケーションの頻度を高く保つとともに、海外保険事業をはじめ各事業につき会計監査人の視点での情報提供を求めるなど活発な意見交換を行い、相互の監査品質の向上に努めました。
監査活動における工夫
  • 監査委員会の開催、各種ミーティングの実施においては、対面、Web会議の使い分けにより、効率性を高めるとともに議論のための充分な時間を確保しました。
  • 複数のグループ会社を視察し、現場職員からも直接話を聞くことにより業務実態の深い理解に努めました。

報酬委員会について

当社グループの役員報酬制度を、企業価値向上に資する、より高いインセンティブ効果を発揮する制度としていきます。
社外取締役 報酬委員会委員長
東 和浩

報酬委員会は、当社グループ各社の取締役、執行役および執行役員の報酬に係る審議に社外の目を導入することによってグループのガバナンスの透明性および公正性を向上させることを目的としています。

役員報酬制度は、ガバナンス効果を発揮しながら、企業価値向上に資する、役員にとって真に効果のあるインセンティブとなるものであることが重要と考えています。この観点から、SOMPOホールディングスの役員報酬制度の改定の議論を行い、具体的には、①報酬水準の見直し、②固定報酬割合の引下げ(変動報酬割合の引上げ)、③業績連動報酬の戦略目標における、ブランド価値指標とエンゲージメント指標の評価指標化、④長期インセンティブ制度の改定(株式信託方式からファントムストック方式へ改定)を2023年4月付で実施しました。これらの改定については、2024年度に主要グループ会社の役員報酬制度においても実施する予定です。

また、当社グループの役員報酬制度における重要なテーマは、グループCEOの報酬パッケージをどのようなものとし、その評価をいかに適切に行うかということです。2022年度は報酬委員会において、グループCEOの戦略目標の決定、報酬総額、固定報酬と業績連動報酬などの報酬の構成の決定、取組みの評価などについて、時間をかけた丁寧な議論を行い、決定しました。

当社グループの役員報酬制度を、企業価値向上に資する、より高いインセンティブ効果を発揮する制度とするべく、報酬委員会において検討していきます。

報酬委員会の活動実績

2022年度は合計11回の報酬委員会を開催しました。2022年度の報酬委員会の主な審議事項は以下のとおりです。

項目 内容
SOMPOホールディングスの役員報酬制度改定
  • SOMPOホールディングスの役員報酬制度を、より高いインセンティブ効果を伴ったものとするべく議論を行い、2023年4月付にて以下の改定を実施しました。

    1. ①報酬水準の見直し
    2. ②固定報酬割合の引下げ(変動報酬割合の引上げ)
    3. ③業績連動報酬の戦略目標において、ブランド価値指標とエンゲージメント指標を評価指標化
    4. ④長期インセンティブ制度の改定(株式信託方式からファントムストック方式へ改定)
役員報酬における内外差異の取扱い方針
  • 役員報酬における国内外の水準の差異の取扱いについて、外部コンサルティング会社のアセスメントなどを用いて、各役員のエンプロイアビリティの検討を実施しました。
  • 今後は、当社役員の当社グループ外におけるエンプロイアビリティを高め、より競争力のある役員ポートフォリオの形成に努めることを確認しました。
グループCEOの業績連動報酬
  • 2022年度のグループCEOの取組みを評価し、業績連動報酬の支給率、支給額を決定しました。
グループCEOの戦略目標と報酬基準額
  • グループCEOの2023年度の戦略目標(①事業ポートフォリオのトランスフォーメーション、②エンゲージメント、I&D、③SOMPOの企業価値向上)を承認しました。
    1. ①SOMPOのパーパスの実現を目的として、SOMPOグループの事業ポートフォリオのトランスフォーメーションを推し進める。
    2. ②「イノベーションの創出」および「社員の幸福度、やりがいの向上」を目的とするI&Dを加速し、多様な人材が互いを受け入れ、それぞれのMYパーパスを尊重し合い、個々の力を十分に発揮できる組織・企業文化を実現する。
    3. ③SOMPOのパーパスやRDP、サステナビリティ経営の推進をグローバルに発信することによりブランド価値を高め、広くステークホルダーのレコグニションを高めることにより企業価値を向上させる。
  • 上記の戦略目標にもとづき2023年度の報酬基準額を決定しました。
執行役、執行役員の業績連動報酬
  • 2022年度の各執行役、執行役員の取組みを評価しました。
  • 業績連動報酬の支給率、支給額を決定しました。
執行役、執行役員の戦略目標と報酬基準額
  • 各執行役、執行役員の2023年度の戦略目標を承認し、その戦略目標にもとづき2023年度の報酬基準額を決定しました。