内なる変化の深化に向けた取組み
MYパーパスの追求を出発点に、さまざまな人的資本向上の取組みが、個人、そして社員間の関係性、そして組織に変化をもたらし、エンゲージメントの向上につながっていく、これらを「内なる変化」とよび、その変化のメカニズムの解明に取り組みました。そして、その変化のメカニズムの妥当性に関し、これまで自社内で蓄積してきたデータおよび実際の現場事例を分析し、定量と定性の両面から確からしさの検証を進めました。本パートでは、その取組みの一部をご紹介します。
MYパーパスの追求をスタートに多様な働き方の推進の施策・アクションが、個人・関係性・組織の3要素の相互作用を通じてエンゲージメントに収斂していきチャレンジの増加につながることを各種データから特定しました。今後、エンゲージメントの向上に至る過程の変化、その変化を生み出すアクションに関するサブKPIの設定などによりグループ全体の各組織において、エンゲージメント向上に向けた取組みの達成確度を上げていきます。
※アクションからエンゲージメント向上に至る内なる変化について、当社内の複数年にわたる人的資本関連の調査データをもとに、回帰分析を行い、変化の因果関係の確からしさを裏づける複数のエビデンスを定量的に特定しました。(下記、検証例の一部抜粋)
検証 ①
「自分らしく働きたい」という実感が1pt上昇すると、「多様性を認め合う組織文化の醸成」の実感値が0.81pt上昇
当社では、MYパーパスの策定と、それにもとづく対話や組織内での共有を通じた多様性を力に変える環境づくりによって、「自分らしく働く」ことに対する実感が高まることで、I&Dが進み「多様な価値観を認め合う組織である」と実感する傾向が強いことを確認しています。
検証 ②
「多様でインクルーシブな文化の醸成」などの各種アクション・変化のスコアが上昇すると、エンゲージメントが向上する
※重回帰分析の結果について、回帰係数が小さく目的変数に与える影響が小さい項目および切片については割愛しています。
検証 ③
「エンゲージメント・スコア」が1pt上昇すると、「チャレンジ意欲」の実感値が0.943pt上昇
当社では、MYパーパスにもとづくさまざまなアクションが、エンゲージメントの向上につながり、エンゲージメントが高まった個人・組織では、内発的動機にもとづくチャレンジ意欲が強まる傾向を確認しています。
※当社での分析は、SOMPOグループの従業員を対象にしたエンゲージメント・サーベイ結果にもとづき、SOMPOインスティチュート・プラスが実施したものです。
※回帰係数とは、ある結果を予測するための要因が「1」変化した場合に結果がどれくらい変動するかという「結果に与える影響度(感応度)」を表しています。本レポート内で紹介している検証結果は統計的に有意であることを確認しています。(有意水準5%以下を使用)
MYパーパスに突き動かされチャレンジ始めました
MYパーパスの「周囲の人が明るい未来を描き、なりたい自分を実現するための一助となる」に突き動かされ、集まった数名のメンバーを中心に、変化を知る・自分を知る・周囲を知ることを目的とした「北サポMIRAIプロジェクト」を展開しました。2022年度は、MYパーパスの「再考」をテーマに活動内容を企画し、MYパーパス作成や再考に悩むメンバー向けの動画の作成、および他部署と共同でのMYパーパス座談会等を実施しました。プロジェクトがうまく進まない時期にはMYパーパスを思い出し、内省を繰り返すことで活動を継続する力を得ています。
これからも新しい発見や周囲への良い影響を求めて、幅広く活動をしていきたいです。
MYパーパスに突き動かされ部内へのビジョン浸透・パーパス実現に動き出しました
所属部内のメンバー全員に部門のビジョンを浸透させて、日々の仕事において意識してもらいたいという想いのもと、部横断のビジョン・パーパス浸透委員会を立ち上げ、取組みを展開しています。具体的には、メンバー全員参加のビジョン動画やMYパーパス作成に向けた解説動画、メンバー全員のパーパス集など組織全体へのMYパーパス浸透に資するツールを作成しました。一連の取組みによりメンバーに当事者意識が生まれ、相互理解が高まるとともに、各メンバーが組織のパーパスを理解しMYパーパスを重ねたことで、部のミッションである「お客さまを守り抜く」という言葉が当たり前に飛び交う組織になっています。